ランカスター
2011年 07月 04日
前回の記事で触れた『ランカスター』のプレイの流れを
ざっくり紹介しようと思います。
【2〜5人・プレイ時間約60分】
舞台は15世紀のイギリス・ランカスター朝時代。
プレイヤーは領主となり、王に即位したヘンリー5世の
最も強力な同盟者となるべく、各州に兵を派遣したり、
自らの城を改築したりして特権を獲得しつつ、一方で
フランスとの戦いに参加したりしながら権力を高めて
いきます。
イギリス南東部と英仏海峡を挟んでフランスの一部が
描かれたメインボード。
イギリス本土にはA〜Iまで9つの州と城が点在してます。
各プレイヤーは、個人ボード・衝立て・コイン2個・
従者コマ(白い人型)2個・投票タイル(賛成と反対)・
投票マーカー(木製キューブ)1個
そして、兵力1と2の騎士コマと任意の城タイル1枚を
個人ボード上に配置。
3人以上だと各自1色を担当するのですが、2人プレイは
1人2色を扱うことになります。
この二役ルールは個人的にあまり好きではないのですが
このゲームの場合、同盟軍という設定できちんと専用の
ボードまであって、なるべく手順が煩雑にならないよう
工夫されてます。
同盟軍は、城の改築などはできませんが初期の兵力2を
より増強させることでプレイヤーの軍を助けます。
騎士コマには1〜4の兵力があって、使われてないコマは
メインボード上のストック置場に置いておきます。
これはゲーム中の法律が定められた議会ボード。
上段の3つのタイルが現在の法律を示しています。
「法律」というと小難しく感じますが、要はラウンド毎に
実行される特典のルール。例えば左上の法律は
「従者コマが最も多い人は兵力1の騎士コマ獲得」
中央は「2つの州に派兵してるごとに権力点3獲得」
右上は「コイン最多の人は騎士コマ1個の兵力アップ」
で、下段は審議中の法案。
これらは左から1つずつ審議にかけられ、その法律の適用を
全プレイヤーの投票タイルの賛否によって決めていきます。
過半数の賛成を得た法律は施行され、反対の場合は除外。
1ラウンドは「騎士の配置」「議会」「報酬」の3つの
フェイズから成り、手番ではまず騎士コマを配置します。
配置できる場所は、州・城・紛争の3カ所。
【州】
9つの州のいずれかの城に派兵できます。
州名の左の数字以上の騎士コマでないと配置できません。
このとき任意の数の従者コマを一緒に置いて兵力を増強
(従者コマ1つにつき兵力+1)することも可能。
というのも、他プレイヤーがより高い兵力で同じ州に
乗り込んでくると乗っ取られてしまうからです。
【城】
自軍の城の任意のマスに配置できます。
配置した箇所に描かれている報酬をラウンドの最後に獲得
することができます。(写真だとコイン+2)
さらに城タイルで拡張した箇所は騎士コマを置かなくても
毎ラウンド報酬が得られるようになります。
(写真だと従者コマ+2)
【紛争】
イギリスとフランスの紛争に騎士を参戦させます。
つねに2枚の紛争タイルがオープンになっており、中段右に
書かれている数字(写真だと4)がフランスの兵力。
1つの紛争に3つ騎士コマを置けますが、1人のプレイヤーが
占有できるのは1マスのみ。重ねて増強するのはOKです。
ここでは各プレイヤーは同盟を組んでフランスと争います。
足した兵力を比較してフランスに勝利したら、その貢献度に
より紛争タイル上段に書かれている権力点を獲得できます。
写真だと、最も高い兵力を参戦させた人に4点、2番目の人に
2点、3番目は0点、となります。
同じ兵力だった場合は、より遅く参戦した人を優先します。
全ての騎士コマの配置が終わったら議会開催。
審議中の3つの法案に対して投票を行います。
左端の法律から全プレイヤー一斉に賛成か反対かのタイルを
出します。このとき一緒に投票マーカーを出すことで1個
一票として追加することができます。
新たに可決された法律は上段の右端に置かれ、1つずつ左に
ずれていき、左端にあった現行の法律は除外されます。
各プレイヤー、自分にとって都合のいい法律は施行したい!
そのためには他プレイヤーの状況を見定め、時には協力して
得票数を稼ぐことも必要になってくるかもしれません。
こうして3つの法律が制定されたら、すぐさまそれらの法律を
利用できます。(コインを支払って投票マーカー獲得等)
もし未使用の投票マーカーがあればストックに戻します。
ラウンドの最後に、配置した騎士コマから報酬を獲得します。
州にはそれぞれ異なる報酬があり、このGだと権力点6獲得。
または貴族タイル(左上)を獲得することもできます。
どちらも獲得したい〜!ってときは3コイン支払えば可能。
貴族タイルを入手すると、個人ボードの食卓に置かれていき
毎ラウンド1個ずつ投票マーカーが手に入ります。
さらに貴族の数に応じてゲーム終了時に権力点を獲得。
ただし、同じ貴族タイルは入手できません。
城からの報酬は前述したとおり、騎士コマ+拡張分。
写真だと、コインと従者コマ3つずつに加えて従者コマ2個
支払うことで騎士コマ1個の兵力を1ランクアップ。
城は安定した報酬を獲得できるので、積極的に拡張したい
ところです。(城の拡張は州の報酬や法律などで実行可)
報酬を得た騎士コマは手元の個人ボードに戻ってきます。
さて、紛争で勝利した場合の権利点獲得は前述しましたが
負けた場合はというと・・・
左の紛争は6対7で敗戦、右は誰も参戦せずこれも敗戦。
これらの紛争は長期化したことになり、下段へずらされて
参戦した騎士コマは手元に帰ってきません。
権利点は獲得できますが、最も貢献した人が2番目の得点を。
2番目に貢献した人が最も低い権利点を得ます。
(写真だと赤が3得点、青が1得点獲得)
そして、上段に新たな紛争タイル2枚が置かれます。
ここまでで1ラウンド終了。ゲームは全5ラウンドです。
この物量のゲームになると、どうしても説明がややこしく
なっちゃいますが、実際の流れはいたってシンプル。
アイコンが明解なので一度覚えれば進行はスムーズです。
ワーカープレイスメントと個人ボードの発展という
好きな人には(僕の事ですが(笑))たまらない要素が
バッチリ入って、コンポーネントも素晴らしいデキ♪
あとはガッツリ対戦するだけです・・・(汗)